GNOME 2ベースのデスクトップ環境「MATE 1.6」リリース

 デスクトップ環境「MATE」開発チームは4月2日、最新版「MATE 1.6」をリリースした。プロジェクトのWebサイトより入手できる。

 MATEはデスクトップ環境「GNOME」のバージョン2系からフォークしたプロジェクト。GNOMEはバージョン3系でユーザーインターフェイスを大きく刷新したが、これに対しGNOME 2系ユーザーインターフェイスの開発継続を望む開発者が中心となって立ち上げた。GNOME 2ライクなユーザーインターフェイスを持ち、Fedora、Linux Mint、Sabayon、Salixなどのディストリビューションでパッケージが提供されている。

 MATE 1.6は2012年8月に公開されたバージョン1.4以来の最新安定版となる。8か月の開発期間中、40人近い開発者から1800もの貢献があったという。

 MATE 1.6では新たにsystemdで利用されているログインマネージャ「systemd-logind」に対応している。mate-session-managerやmate-screensaver、mate-power-managerで利用でき、これによってConsoleKitなしに再起動やシャットダウンが可能になる。また、Nautilusべースのファイルマネージャ「Caja」も強化され、「Places」サイドバーの改良やサムネイル表示の改善、壁紙のキャッシュによるメモリ管理の効率化などが行われている。

 ドキュメントビューア「Atril」、ウィンドウマネージャ「Marco」といったアプリケーションも強化され、コントロールセンターやパネルの操作性も改善された。設定デーモンではメディアキーをメディアプレイヤーに送信するMPRIS2をサポートしたほか、テーマでは「Menta」「BlackMATE」などさまざまなGTK2/3テーマが加わっている。一部のGTK2テーマにはGTK3サポートも追加されている。

MATE
http://mate-desktop.org/