仮想マシン管理ツール「Vagrant 1.1」リリース、VMwareなどVirtualBox以外の仮想化ソフトウェアがサポートされる
米HashiCorpは3月14日、VirtualBoxなどに対応する仮想マシンの自動作成・管理支援ツール「Vagrant 1.1」を発表した。VirtualBox以外の仮想化ソフトウェアに対応するためのプラグイン機構「Provider」が新たに導入され、第一弾として米VMwareの「VMware Fusion」向け有料プラグインが公開されている。
Vagrantは仮想マシンの設定やプロビジョニングを実行できるコマンドラインツール。これを利用することで、バッチやシェルスクリプトから仮想マシンを作成したり、仮装マシン上に環境を容易に構築することができるようになる。「Chef」や「Puppet」といった設定管理ツールとの連携も可能。当初はOracle VirtualBox向けのツールだったが、本バージョンからはこれ以外の仮想化ソフトウェアのサポートも進められている。対応OSはWindowsおよびMac OS X、Linuxで、ライセンスはMIT License。
開発チームは3月初めにバージョン1.0を公開しており、短期間での新規リリースとなる。Vagrant 1.1では「Provider」と呼ばれるプラグイン機構が新たに導入されているのが特徴で、これによりVirtualBox以外の仮想化ソフトウェア上にある仮想マシンの管理が可能となる。まず第一弾としてVMware Fusion 5に対応する有料プラグインとなる「VMware Fusion Provider」が発表されている。このアドオンをインストールすることでVMwareハイパーバイザー上のマシンを制御できるという。価格は1ユーザーあたり79ドル。
Providerのインターフェイスはオープンソースで公開されており、サードパーティが新しいProviderを作成することが可能。同日、Amazon Web Services(AWS)、RackSpace Cloud向けのプラグインもオープンソースで公開している。
Vagrant 1.1はプロジェクトのWebサイトよりダウンロードできる。開発チームによると、バージョン1.1は1.0と互換性があり、アドオンを利用しなければドロップインで置き換えができるという。
Vagrant
http://www.vagrantup.com/
米HashiCorp
http://www.hashicorp.com/