Microsoft、Visual StudioおよびTFSでのGitサポートを発表。CTP版のプラグインもリリース

 米Microsoftが30日、同社の提供するWindows向け統合開発環境(IDE)「Visual Studio」でのGitサポートと、プロジェクト/ソースコード管理システム「Team Foundation Server(TSF)」におけるGitリポジトリホスティング機能のサポートを行うことを発表した。次期版のVisual StudioおよびTSFから正式なサポートが行われる。

 GitはLinuxのソースコード管理を行うために開発されたソースコード管理システム。各開発者がローカルにリポジトリを作成して利用する分散型アーキテクチャや高速な動作が特徴で、現在ではLinuxだけでなく多くのソフトウェア開発プロジェクトで採用されている。

 TFSはTeam Foundation Version Control(TFVC)と呼ばれる独自の集中型バージョン管理システムを搭載しているが、近年ではGitやMercurialといった分散型バージョン管理システムが注目され普及も進んでいることから、TFSでも分散型バージョン管理システムの導入を決定したという。そこでGitを選択した理由としては、Gitがほかの分散型バージョン管理システムと比べて勢いがあり、また新たな分散型バージョン管理システムを作ることは難しいと思われたことが挙げられている。ほかのプラットフォームと比べ、WindowsプラットフォームでのGitの利用はやや手間がかかる点も理由の1つだと思われる。

 Gitをサポートした製品のリリース時期についてだが、Visual Studio向けにはすでにVisual Studio 2012 Update 2 CTP向けのVSIX pluginである「Visual Studio Tools for Git」(プレビュー版)がリリースされている。プレビュー段階ということでまだ問題が含まれている可能性があるが、今後3週間おきにアップデートをリリースしていく予定で、「正式版」のリリース時期については未定だがそう長い時間はかからないだろうとしている。

 また、TSFでのGitサポートについては「次期版での導入」とされており、その日程は明言されていない。ただし、Microsoftがクラウド型で提供している開発プロジェクト支援サービス「Team Foundation Service」ではすでにGitリポジトリのホスティング機能が利用できる。また、次期版Visual StudioではすべてのエディションにおいてGitサポートが統合されるという。

 なお、TFSにおいてはGitのサポート後もTFVCサポートは継続されるという。また、Visual StudioにおけるGitサポートでは「TSFとの組み合わせだけでしか使えない」というようなロックインは行わず、さまざまなサービスとの相互運用性を持つものになるとのこと。

Visual Studio Tools for Git(プレビュー版)
http://visualstudiogallery.msdn.microsoft.com/abafc7d6-dcaa-40f4-8a5e-d6724bdb980c

Microsoft
http://www.microsoft.com/

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