Do Not Trackサポートが追加された「Chrome 23」リリース
米Googleは11月6日、「Chrome 23.0.1271.64」(Chrome 23)をリリースした。Webサイトによる行動追跡を拒否するための仕組みである「Do Not Track(DNT)」のサポートなどが特徴となる。
近年では多くのWebサイトやWebサービスにおいて、Cookieなどを使ったユーザー行動の追跡が行われている。これは効果的な広告配信やユーザー動向の調査を目的とするものだが、プライバシに関する懸念の声もあった。DNTはこのようなWebサイトやWebサービスに対し、追跡を拒否する意志を示すための機構となる。デフォルトではオフとなっており、設定画面の「詳細設定」で『閲覧トラフィックと一緒に「トラッキング拒否」リクエストを送信』を有効にすることで利用できる。ただし、DNTはあくまで追跡拒否の意志を示すだけのもので、これを無視するWebサイトによる追跡をブロックする機能は含まれていない。
そのほか、管理画面も改善され、位置情報収集やポップアップ表示、カメラやマイク機能へのアクセスといったWebサイト側が行う各種操作の可否を管理しやすくなっている。これまでは設定ページでこれらの設定を行っていたが、Chrome 23ではアドレスバーに表示されるページアイコン(favicon)をクリックすることで、そのページに対する権限の可否一覧を表示できる。
また、Windows版ではGPUによる動画再生支援機能がサポートされた。これを有効にすることで、動画閲覧などによるバッテリー消耗を緩和する。テストではバッテリー持続時間が最大で25%改善されたと報告している。このほかバグも修正されている。
Chrome 23はWindowsおよびMac OS X、Linuxに対応する。ChromeのWebサイトよりダウンロードできるほか、既存のユーザーは自動的にアップデートが行われる。
米Google
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Google Chromeのダウンロードページ
https://www.google.com/intl/en/chrome/browser/