jQuery Mobileの新たな安定版「jQuery Mobile 1.2」リリース
10月2日、モバイル開発フレームワーク「jQuery Mobile」の新たな安定版「jQuery Mobile 1.2.0」がリリースされた。ポップアップウィジェットが新しく加わるなど、合計で100以上の新機能が追加され、既存機能の強化や修正も図られている。
jQuery MobileはタッチUIを搭載したスマートフォンやタブレット向けのWebフレームワーク。HTML5ベースで、動的なページ遷移や各種UIコンポーネントを実装するためのJavaScriptやCSSから構成されている。iOSおよびAndroid、BlackBerry、Windows Phone、Symbianなど、主要なモバイルプラットフォームのほとんどをサポートする。
jQuery Mobile 1.2は、4月に公開されたバージョン1.1以来の安定版となる。大きな新機能としては、ページ上にコンテンツやウィジェットを重ねて表示できるポップアップウィジェットの追加が挙げられている。ポップアップはダイアログと同様のマークアップで利用でき、ツールチップやメニュー、ポップアップフォームの表示や、地図上のオーバーレイ表示などに適しているという。ポップアップの再利用は現在では不可能だが、リストビューなどのウィジェットのリファクタリングを進めることで長期的に可能にしていく意向のようだ。
リストビューでは、コンテンツを自動でアルファベット順にソートするとともに見出しを付けて表示する「autodivider」が加わった。また、既存のcollapsibleウィジェットに新しいオプションが加わり、リストビューで折りたたみの表現が可能となった。このほか、リードオンリーリストにグラデーションのない「フラットビジュアルスタイル」が加わり、クリックできるリストなのか、それともリードオンリーなのかを視覚的にわかりやすくできるという。
フォームのデザイン機能も強化され、各種要素をより使いやすく、画面のスペースを有効利用できるようにデザインできるようになった。また、コンポーネント間の依存関係も整理された。これにより、jQuery Mobileの一部コンポーネントのみを取り出して単体で使うことがより容易になっているという。
なお、jQuery Mobileの利用にはjQuery 1.7系もしくは1.8系が必要。1.6系のサポートは打ち切られた。また、サポートするプラットフォームとしてiOS 6およびAndroid 4.1(Jelly Bean)、Tizen、Firefox for Android、Kindle Fire HDが「フル対応」を意味する「グレードA」に加わっている。
The jQuery Mobile
http://jquerymobile.com/