Sizzleセレクタエンジンの後方互換性問題に対応、「jQuery 1.8.1」がリリース

 jQuery開発チームは8月30日、JavaScriptライブラリの最新版「jQuery 1.8.1」をリリースした。バグ修正が中心の、1.8系で初となるメンテナンスリリースとなる。

 8月はじめに公開されたメジャーリリース版であるjQuery 1.8系最初のメンテナンスリリース。もっとも大きな修正点としては、JavaScript CSSセレクタエンジンSizzleでの後方互換性の改善が挙げられている。jQuery開発チームは1.8でSizzleを再設計し高速化を実現したが、一方で実装が異なることから互換性が損なわれるという事態を招いていた。1.8.1では、旧バージョンとの互換性を維持する新しいAPIを導入することで問題を解消している。これに関する詳細のドキュメントも用意している。

 開発者はまた、Quirks(互換)モードを利用しないようにとも警告している。jQueryはQuirksモードを正式にサポートしておらず、検証も行っていないとしており、Quirksモードの利用により「$(“window”).height()」などの値に影響が出る可能性があるという。また、1.8.1では「jQuery UI 1.8.23」および「jQuery Mobile 1.1.1」以上を利用するようアドバイスしている。

 これらに加え、Core、CSS、Ajax、Eventなどのモジュールでバグが修正され、安定性を強化している。

The jQuery Project
http://jquery.com/