約3年ぶりの最新安定版となる「GNU patch 2.7」がリリース

 GNU patch開発チームは9月12日、2年10か月ぶりの最新版となる「GNU patch 2.7」をリリースした。「diff –git」フォーマットのサポートなどが強化点となる。

 GNU patchはdiffプログラムが出力する差分情報をベースにソースコードなどへのパッチを適用するユーティリティ。GPLv3ライセンスで公開されている。

 GNU patch 2.7は2009年12月に公開されたGNU patch 2.6以来の安定版となる。最大の変更は、リネームやコピー、パーミッション変更、シンボリックリンクといった変更などの情報を含む「diff –git」フォーマットのサポートが挙げられている。ただし、バイナリファイルの差分についてはまだ未対応となる。

 また、ダブルクォートで囲まれたファイル名に対応し、ファイル名がダブルクォートで始まる場合はそれをCの文字定数のように扱うという。エスケープ処理は、\\、\”、\a、\b、\f、\n、\r、\t、\v、\oooを認識する。そのほか、シンボリックリンクへのパッチ適用を拒否するようになる、リードオンリーのファイルを変更する際には警告を表示するようになるといった挙動の変更も行われている。

 GNU patch 2.7はプロジェクトのWebサイトよりダウンロードできる。

GNU patchプロジェクト
http://savannah.gnu.org/projects/patch