WindowsアプリをLinuxで動かせる「Wine」、最新版「1.5.11」リリース

 Wine HQは8月17日、Windowsアプリケーションをほかのプラットフォームで動作させるためのWindows API実装「Wine 1.5.11」をリリースした。

 Wineは「Wine Is Not an Emulator」の略で、オープンソースで実装されたWindows API群やWindows向けバイナリを実行するためのツールセットなどから構成されている。GUIの表示にはX Window Systemを使用し、LinuxやBSD、Solaris、Mac OS Xといった各種UNIX上でWindowsアプリケーションを実行できる。Wineで動作するアプリケーション一覧は「Wine Application Database(AppDB)」としてプロジェクトのWebサイトで公開されており、現在1万8870件以上のアプリケーションがあるという。Wineは安定版と開発版の2種類があり、安定版では7月に公開されたバージョン1.4.1が最新版となる。ライセンスはLGPL。

 1.5.11では、ALSAサウンドドライバでのマルチチャネル対応が加わった。X11ロックの削除、C++ランタイムにおけるI/Oストリーム実装の追加のほか、レンダリングのUniscribeの対応も強化されている。バグは36件修正したと報告している。

 ソースコードの公開に続き、各種ディストリビューション向けバイナリパッケージも公開されている。

Wine HQ
http://www.winehq.org/

Wine Application Database
http://appdb.winehq.org/