まつもとゆきひろ氏、2011年度のFree Software Awardsを受賞

 Free Software Foundation(FSF)は3月26日(米国時間)、「2011 Free Software Awards」を発表した。フリーソフトウェアに貢献した人物としてRubyの生みの親、「Matz」ことまつもとゆきひろ氏が個人部門を受賞した。日本人として初の同アワード受賞となる。

 Free Software Awardは、フリーソフトウェア精神に則った活動を通じてフリーソフトウェアの発展に寄与した人物およびプロジェクトを選ぶ年次アワード。個人部門(Award for the Advancement of Free Software)を受賞したまつもとゆきひろ氏は、Rubyの開発をはじめ、過去20年以上にわたってフリーソフトウェアに取り組んだことが評価された。

 結果は3月25日、米ボストンのマサチューセッツ大学で開かれていた「LibrePlanet 2012」にて、FSFの創設者で会長を務めるRichard M. Stallman氏より発表された。授賞式に参加したまつもとゆきひろ氏は、GNU EmacsがRubyに与えた影響などについてスピーチを行ったという。

 過去に同賞を受賞した人物は、GnashのRob Savoye氏(2010年度)、電子フロンティア財団(Electronic Frontier Foundation、EFF)共同設立者のJohn Gilmore氏(2009年度)、Linuxカーネル開発のTed Ts’o氏(2006年)、SambaのAndrew Tridgell氏(2005年)などがいる。

 プロジェクト部門(Award for Projects of Social Benefit)では、GNU Healthプロジェクトが受賞した。GNU Healthはヘルスケアや病院向けの情報システムで、国連大学の選定を受けた。ヘルスケア専門家と共同作業を通じて恵まれない人々の生活改善を図ったことが評価された。

Free Software Foundation(FSF)
http://www.fsf.org/