Scala/Javaのアプリケーションフレームワーク「Akka 2.0」リリース
Scala技術を提供する企業Typesafeは3月6日、分散並列型アプリケーションフレームワーク「Akka」の最新版「Akka 2.0」リリースを発表した。拡張性、フォールトトラレントなどを強化しているという。
TypesafeはScala言語を開発したMartin Odersky氏らが立ち上げた企業。ScalaやAkka関連技術を提供している。
Akkaは軽量な並列処理のためのライブラリ「Actor」をベースとし、分散/並列/フォールトトラレントなイベント駆動型アプリケーションを構築できるツールキットおよびランタイム。Remote Actorsおよび並列処理による拡張性、自動回復、抽象化といった特徴を備える。ライセンスはApache 2ライセンス。
Akka 2.0は1月にリリースした1.3からのメジャーアップグレードとなり、大幅な機能強化が施されている。Actorでは分散および非同期性を強化し、複数のアプリケーションを隔離して動かす「ActorSystems」や、Actorsの配置を容易にする「ActorPaths」、Actors終了を確認できる「DeathWatch」など多数の機能が加わった。ActorとMonitoringの間の依存性を管理する「Supervision」も強化されている。スケールアップとスケールアウト設定、APIの簡素化も特徴となり、単一マシン上で最大で毎秒2000万回のメッセージが処理できるという。
このほか、Dispatcher、Remoting、TypedActorなども強化された。たとえばDispatcherでは設定ファイルから設定可能となり、実装アプリケーションのチューニングが容易になった。「ExecutorBasedEventDrivenDispatcher」の名称を「Dispatcher」に簡素化したり、「BalancingDispatcher(ExecutorBasedEventDrivenWorkStealingDispatcher)」を使って使用するメールボックスタイプを設定する機能の追加なども行われている。
AkkaはプロジェクトのWebサイトより入手できる。ライセンスはApache License 2.0。
Akka
http://akka.io/