Windows互換OS「React OS 0.3.14」リリース、ネットワーク関連機能が強化される
2月7日、Windows互換のOS環境「ReactOS」の最新版「ReactOS 0.3.14」がリリースされた。新たなTCP/IPドライバによりネットワークのパフォーマンスが向上したほか、無線LANサポートなども強化されている。
ReactOSはWindows NT互換OS環境をオープンソースで実装するプロジェクト。Windows向けのアプリケーションやドライバとバイナリレベルでの互換を目指している。
ReactOS 0.3.14は2011年3月にリリースされた0.3.13以来のリリースとなり、新たなTCP/IPドライバの導入などが特徴となる。これにより安定性やパフォーマンスが大幅に向上し、ネットワーク帯域を多く利用するアプリケーションも利用できる様になったという。NT5.1ドライバとの互換性も向上しているほか、暗号化無しおよびWEP暗号化された無線LANネットワークへの接続もサポートされた。
また、テーマのサポートが加わり、Windows XPベースのテーマをインストールしてデスクトップの見栄えを変更できるようになった。そのほか、ACPI関連や電源管理機能も強化されている。
開発関連でも改善が加えられており、カーネルモードで動作するコンポーネントのデバッグを支援するカーネルモードテストフレームワークが追加された。また、GCCだけでなく、Visual C++でのビルドも可能となっている。LinuxやMac OS X上でのビルドもサポートされた。
ReactOS 0.3.14はプロジェクトのWebサイトよりダウンロードできる。インストール用CDのほか、ハードディスクへのインストールが不要で利用できるLive CD版も用意されている。
ReactOS Foundation
http://www.reactos.org/