UbuntuベースのLinuxディストリビューション「Linux Mint 12」のKDE版がリリース

 LinuxディストリビューションLinux Mintの開発者は2月3日、「Linux Mint 12」(開発コード「Lisa」)のKDE版をリリースした。先に公開されているGNOME版に続くものとなり、KDE SC 4.7.4を採用している。Linux MintはUbuntuから派生したLinuxディストリビューションで、独自の管理ソフトウェアやツールなどを搭載することで使いやすさを向上させているのが特徴。

 Linux MintはUbuntuをベースに独自のソフトウェアを追加する形で構成されており、Linux Mint 12ではUbuntu 11.10ベースのコンポーネントを採用、Linuxカーネルは3.0を使用している。GNOME 3ベースのGNOME版は2011年11月に公開されている。

 KDE版は「KDE Software Compilation(SC)4.7.4」を採用し、ブラウザ「Fifefox 8.0」、メールソフト「Thunderbird 8.0」、オフィススイート「LibreOffice 3.4.3」など、最新のパッケージを統合した。米Microsoftの「Silverlight」のオープンソース実装「Moonlight」プラグインは、Firefoxをクラッシュさせるバグを理由に削除されている。

 また、デフォルトの検索エンジンとして「DuckDuckGo」を採用する。これは、収益確保を目的に先に結んだ検索エンジン企業の米DuckDuckGoとの提携に基づくもの。DuckDuckGoはユーザーの個人情報を追跡しないことなどを売りとする検索エンジン。

 Linux Mint 12ではUSBメモリからの起動もサポートする「Hybrid ISOイメージ」で提供される。これまでUSBメモリからのインストールには「Startup Disk Creator」や「UNetbootin」などのツールが必要だったが、本バージョンからはddコマンドまたはグラフィカルなフロントエンドツールを利用して起動可能なUSBメモリを作成できるという。

 対応アーキテクチャはx86およびx86_64。インストールISOイメージはプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Linux Mint
http://www.linuxmint.com/