英Canonical、Kubuntuプロジェクトへの金銭的支援を打ち切る

 KDE版Ubuntuとも言える「Kubuntu」の開発者は2月6日、プロジェクトを支援する英Canonicalが次期版「Kubuntu 12.04」を最後に出資を打ち切ることを発表した。その後はコミュニティによる運営継続も可能だが、「Kbuntuの存在価値はあるのだろうか?」と開発者は問いている。

 KbuntuはUbuntuの派生ディストリビューションの1つ。Ubuntuはデスクトップ環境にGNOMEを採用しているが、KubuntuはGNOMEの代わりにKDEを採用している。プロジェクトは2004年10月にスタートし、Ubuntuのリリースにあわせてアップデートを行っていた。

 Canonicalの社員でKubuntuの開発を主導するJonathan Riddell氏によると、4月にリリース予定のバージョン12.04以降は、社内ではKDEおよびKubutu開発を続けられないという。有料で提供するサポートについてもバージョン12.04が最後となる。

 この判断は商業的なもので、開発以来7年、Kubuntuプロジェクトは商業的にみて成功とはいい難い状況が続いており、今後すぐにこの状況が好転するとは考えにくいと説明している。

 Riddell氏は「Kubuntuが今後も続くことを期待している」とし、Kubuntu開発者に対し、Ubuntu開発者サミット(UDS)に参加して議論に加わるよう呼びかけている。

英Canonical
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Kubuntu
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