近年人気上昇中のLinuxディストリビューション「Linux Mint 14」リリース、デスクトップ環境の強化などが行われる

 Linux Mint開発チームは11月20日、Linuxディストリビューション「Linux Mint」の最新版「Linux Mint 14」(開発コード「Nadia」)をリリースした。

 Linux MintはUbuntuをベースとするLinuxディストリビューションで、GNOME 2の派生版である「MATE」と、GNOME 3の派生版である「Cinnamon」という2種類のデスクトップ環境を利用できる。Linux Mint 14は「Ubuntu 12.10」(「Quantal Quetzal」)をベースとし、5月にリリースされたバージョン13以来、6か月ぶりのリリースとなる。

 Cinnamonのバージョンは1.6となり、ファイルマネージャとしてGNOME標準の「Nautilus」ではなくNautilusから派生した「Nemo」を採用する。また、自分のワークスペースに名前を付けることができ、ログアウトや再起動後も設定を保存できるようになった。ユーザーは「+」ボタンを押して新しいワークスペースを作成でき、その内容はワークスペースを削除するまで保存される。また、ワークスペース名を利用してワークスペースを切り替えることもできる。エディタ「Gedit」のバージョンも2.3から3にアップデートされており、検索などの機能が強化された。また、Linx Mint独自のシステム管理用パッケージであるMintSystemでは「dns-fix」および「xchat-systray」の2つのコマンドが加わった。

 アプレットではウィンドウを表示する「Window Quick-List」や通知を保存する「Nortification」、画面の明るさを調整する「Brightness」などが追加され、利便性が向上している。ディスプレイマネージャー(MDM)、ソフトウェアマネージャーなども強化されている。

 GNOME 2ベースのデスクトップ環境「MATE」はバージョン1.4となり、バグ修正などによって安定性が強化された。ファイルマネージャ「Caja」でのDropboxサポートといった機能強化も加わっている。また、通知スタイルの選択肢が増え、Bluetooth関連機能やパスワード管理機能「mate-keyring」改善した。

 Linux Mintのインストール用ISOイメージはプロジェクトのWebサイトよりダウンロードできる。32ビット版と64ビット版が用意されており、それぞれ「MATE」および「MATE No codecs」、「Cinnamon」、「Cinnaon No codecs」の4つのエディションが用意されている。「No codecs」エディションは米国や日本などで配布が制限されているマルチメディア関連コンポーネントを含まないものとのこと。

Linux Mint
http://www.linuxmint.com/