マルチテナントに初期対応したJava用O/Rマッパー「Hibernate Core 4.0」公開

 JBoss CommunityのHibernate開発チームは12月15日、Java用O/Rマッパー「Hibernate Core 4.0」を公開した。マルチテナントサポートの開始など、多数の機能が加わっている。

 HibernateはJava向けのオブジェクト関係マッピングライブラリ(O/Rマッパー)。Javaオブジェクトをデータベースに保存・検索できるほか、開発したアプリでPOJO(Plain Old Java Object)スタイルのドメインモデルを利用できる。プロジェクトは米Red Hatの支援を受けており、ライセンスはLGPL。

 Hibernate Core 4.0はJDK 1.6で構築されており、マルチテナントデータベースの初期対応が導入されている。マルチテナントの実現方法としてはデータベースインスタンスの分離、スキーマの分離、パーティショニングの3つが挙げられている。

 また、サービスを構築・管理するためのServiceRegistry APIが導入され、階層構造のレジストリによる管理や、同一レジストリ内のほかのサービスへのアクセスなどが可能となった。このほか、SessionFactoryで開いたセッションのクリーンアップや、org.hibernate.integrator.spi.Integratorおよび自動ディスカバリ経由のインテグレーション強化、ロギングにおける国際化サポートやメッセージングコードの改良、APIやSPI、実装クラス間の明確な分離への着手、非推奨のメソッドやクラスの削除なども新要素として挙げられている。

 また、ドキュメントの整備も進められており、「Hibernate Getting Started Guide」が完成したという。「Reference Documentation」や「Developer Guide」なども作成中とのこと。

 Hibernate Core 4.0はHibernateプロジェクトのWebサイトやミラーサイトなどから入手できる。開発チームは同日、3系の最新版で最終版となるバージョン3.6.9も公開している。

米Red Hat
http://www.redhat.com/

Hibernate
http://www.hibernate.org/

Hibernateのダウンロード
http://sourceforge.jp/projects/sfnet_hibernate/