3系初のメジャーアップデートとなる「GNOME 3.2」が登場
GNOME Projectは9月28日、デスクトップ環境「GNOME 3.2」を公開した。3系初のメジャーアップデートとなり、オンラインサービスとの統合などが強化点となる。
GNOME 3.2は2011年4月はじめにリリースされた「GNOME 3」以来のメジャーアップデートとなる。GNOMEでは6ヶ月リリースサイクルを導入しており、それに基づくリリースとなる。
新たにオンラインサービスのアカウントを一元管理できる「GNOME Online Accounts」が導入された。Webブラウザ「Emphathy」やメールソフト「Evolution」などのアプリケーションでアカウント情報を共有できる。また、Online Accountsを利用できる機能として、アドレス帳「GNOME Contacts」やドキュメント管理「GNOME Documents」の2つも加わった。
Emphathyでは、Webサイトをアプリケーションとして扱う「Web Applications」が加わった。よく利用するWebサイトを登録しておき、アクティビティ画面から起動できる。通常のWebブラウザから独立して動作するので、WebブラウザがクラッシュしてもWeb Applicationsは影響を受けないという。
このほか、ログイン画面の改善、GNOME ShellへのIM統合強化やオンスクリーンキーボードの統合、カラーマネジメントの強化など、細かな強化も多数加わっている。
開発関連では、先に公開されたGUIツールキット「GTK+ 3.2」をはじめ、「GLib 2.3」「Clutter 1.8」などをサポート、「JHBuild」を利用したビルドもより簡単になっている。
開発チームによると、次のメジャーアップデートとなるバージョン3.4は2012年3月に公開予定という。
GNOME Project
http://www.gnome.org/