米Yahoo!の「Apache Hadoop」チームが独立、Hortonworksを立ち上げ

 米Yahoo!は6月28日(米国時間)、ベンチャーキャピタルBenchmark Capitalと共同で企業「Hortonworks」を立ち上げたことを発表した。Hortonworksには「Apache Hadoop」開発チームが参加、Apache Hadoopの普及促進を狙うという。

 Apache Hadoopは、米GoogleのMapReduceアルゴリズム実装を含む大規模データの分散処理のためのソフトウェア技術。Yahoo!は2005年に初期プロトタイプの開発を支援し、2006年以来中核となるインフラで利用することにコミットしている。Yahoo!はその後、HadoopをApache Software Foundation(ASF)に寄付している。現在、Yahoo!はパーソナライズコンテンツの配信にApache Hadoopを利用しており、広告ネットワークやYahoo! Mailのスパムフィルタリングの処理にも使っているという。

 Hortonworksは、Apache Hadoopの強化と普及を目的とし、サブスクリプション形式のサポート、トレーニング、認定などのサービスを提供する。また、Apache Hadoopの堅牢性、安定性を強化し、Apacheから直接ダウンロードして容易に実装できるように務める。コードの貢献を通じてオープン性を維持し、Yahoo!をはじめとしたエコシステムと共同で、コア技術の開発を進めるという。

 Yahoo!社内でソフトウェア開発担当副社長としてHadoop技術チームを率いたEric Baldeschwieler氏がCEOを務める。同氏は、「今後5年で、世界のデータの半分がApache Hadoop内に保存される」と期待を語っている。

 Apache Hadoopのベンダーとしては、ディストリビューションを提供する米Clouderaもいる。

米Yahoo!
http://www.yahoo.com/

米Hortonworks
http://www.hortonworks.com/