WebM Project、VP8動画コーデックSDK「Duclair」バージョン1.0を公開

 The WebM Projectは1月27日、動画コーデックVP8のSDK「VP8 Codec SDK(libvpx) 1.0」(開発コードDuclair)をリリースした。パフォーマンスの改善やバグ修正などが含まれている。

 VP8は米Googleが買収したOn2 Technologiesが開発したビデオコーデック。Googleは2010年、VP8を含むWebMをオープンソースとして公開した。現在広く使われているビデオコーデックにはこのほかH.264などがあるが、H.264は特許技術が含まれており、WebM/VP8はその代替を目指す。WebM Projectによると、Googleのほか、Mozilla、米Adobe Systems、ノルウェーOpera Softwareなど70社以上がWebM/VP8をサポートしているという。

 最新のSDKは、2011年8月に公開された「Cayuga」(バージョン0.9.7)以来のリリースとなる。デコーダー関連で見つかったバグなどが修正されているが、VP8のフォーマット仕様自体に変更はない。また、性能が強化され、x86プロセッサ上でのデコード処理では約10.5%、エンコード処理では、「スピード1-3」で最大4%、「スピード9-16」で最大10.5%などと改善した。

 新機能としては、異なるフレームレートで動くサブストリームを作成できる時間階層性、マルチフレームポストプロセスなどが加わっており、ライブストリーミングやビデオカンファレンスなどリアルタイムでの利用を強化するという。

The WebM Project
http://www.webmproject.org/

Google Codeのページ
http://code.google.com/p/webm/