openSUSE 11.4正式版リリース、ローリングリリースシステムTumbleweedを導入

 openSUSE Projectは3月10日、「openSUSE 11.4」をリリースした。8ヶ月ぶりのリリースとなり、最新技術の導入と安定性の維持にフォーカスした。ローリングリリースシステム「Tumbleweed」も導入されている。

 openSUSE 11.4はLinuxカーネル2.6.37、デスクトップ環境KDE SC 4.6、GNOME 2.32、Xfce 4.8、LXDE 0.5などを含む。GNOME 3への対応準備として、「GNOME Shell」も搭載した。また、パッケージ管理システム「ZYpp」により複数のサーバーから同時にファイルの差分をダウンロード可能となり、レポジトリの更新やパッケージのインストールおよびアップデートが高速化されたという。

 ブートシステムも改善され、VistualBoxとqemu-kvmをサポートしたgfxboot 4.3.5が採用された。cronについてもVixie CronからPAMおよびSELinuxをサポートしたCronie 1.4.6に置き換えられている。そのほか、GRUB2やsystemdもオプションとして選択可能となっている。

 アプリケーションではLibreOffice 3.3.1、Firefox 4(ベータ12)、Qt 4ベースのScribus 1.4などを収録する。管理者・開発者向けとしては、Xen 4.0.2、VirtualBox 4.0.4、Apache 2.2.17、lighttpd 1.4.26、PostgreSQL 9.0.3、MySQL 5.1.53、MariaDB 5.1、Qt 4.7.1、Qt Creator 2.1などがある。

 バージョン11.4では、ローリングリリースレポジトリのTumbleweedが導入された。これにより、アプリケーションの最新版がリリースされた場合、ユーザーはopenSUSEのメジャーアップデートを待たずにこれを利用できる。このほかにも、オープンソースソフトウェアの開発/リリースプラットフォーム「Build Service」などのツールもある。

 openSUSE 11.4は32ビットと64ビット向けがあり、プロジェクトのWebサイトよりライブCDまたはDVDイメージをダウンロードできる。

openSUSE.org
http://www.opensuse.org/