Linux FoundationがR. Purdie氏をフェローに任命、モバイル/組み込み分野を担当

 Linuxを推進する非営利団体Linux Foundationは12月12日(米国時間)、Richard Purdie氏をフェローに任命したと発表した。Purdie氏は米Intel勤務でYocto ProjectなどのモバイルLinuxの取り組みを進めている。今後フルタイムで組み込みLinux開発イニシアティブに取り組むという。

 Purdie氏はイギリス出身で、Intelのリードエンジニア。元々は英OpenedHandに勤務しており、Intelが2008年にOpenedHandを買収したことでIntelに入社した。

 その間、組み込みLinux向けのビルドフレームワークプロジェクト「OpenEmbedded」のコアディベロッパーで、bitbakeのリードメンテナも務めていたという。また、2010年10月にLinux Foundationが発表した「Yocto Project」でもメンテナを務めている。Yocto Projectは組み込みLinux向けのツールで、開発者はさまざまなハードウェアアーキテクチャ向けにカスタムLinuxソフトウェアを構築できるという。Purdie氏が作成した「Poky Build System」を含み、OpenEmbeddedのビルドシステムとも互換性がある。

 今後Purdie氏は、フェローとしてフルタイムでYocto Project、OpenEmbedded、Pokyなどの組み込みLinux開発イニシアティブに取り組む。Linux Foundationでは、モバイルや組み込みコンピューティングにおけるLinuxの台頭により、新しいニーズが生まれているとして、この分野にフォーカスする方針を示している。

 Linux Foundationのフェローは、Linuxとオープンソースコミュニティプロジェクトに関わるソフトウェア開発者に財務支援を提供するプログラム。Linux Foundationの技術アドバイザリボード(TAB)のインプットを受けてボードメンバーが評価・決定する。

 現在フェローには、Linus Torvalds氏、John Hawley氏などがおり、Purdie氏が加わって5人となった。以前には、Ted Ts’o氏、Andrew Morton氏、Andrew Tridgell氏らがフェローを務めていた。

The Linux Foundation
http://www.linuxfoundation.org/