組み込み向けのカスタムLinux構築ツール「Yocto Project Release 1.0」公開

 Linuxを推進する非営利団体Linux Foundationは4月6日(米国時間)、「Yocto Project Release 1.0」を公開した。同時にYocto Projectを率いる運営委員会も発表した。

 Yocto Projectは2010年に結成されたワーキンググループで、さまざまなハードウェアアーキテクチャ向けにカスタムLinuxシステムを構築するためのツール、テンプレートなどの技術提供を目指している。

 Yocto Project Release 1.0はLinuxカーネル2.6.37をベースとし、開発者向けインターフェイスやビルドシステムを改善した。アップストリームのソースコードからの収集、コンパイル、構築のための新プロセスを導入、Application Development Toolkit(ADT)インストーラーとApplication Development Guideも加わった。GCCツールチェーンがバージョン4.5.1となり、X Windows Systemもアップデートした。Atheros RouterStationPro、Freescale MPC8315E、Intel Atom、Texas Instrument OMAPなどに対応したBoard Support Packages(BSP)も用意した。

 Linux Foundationは同日、Yocto Projectの運営委員会も発表した。運営委員会は今後プロジェクトの方向性を決定し、開発をリードする役割を持ち、米Dell、米Mentor Graphics、米Intel、米Texas Instruments、米Wind Riverなどの代表者で構成される。

 Yocto Project Release 1.0はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Linux Foundation
http://linux-foundation.org/

Yocto Project
http://www.yoctoproject.org/