FSF、米OracleのAndroid訴訟についてOracleを攻撃
フリーソフトウェアを推進する非営利団体Free Software Foundation(FSF)は9月8日、米Oracleが「Android」はJavaの特許を侵害しているとして米Googleを提訴したことについての見解を発表した。Oracleの態度を非難して「Googleは戦うべき」としつつ、Googleの姿勢にも不満を見せている。
Oracleが8月、GoogleのAndroidがJavaの特許を侵害しているとして特許訴訟を起こしたことについて、FSFのライセンス遵守担当エンジニアのBrett Smith氏が見解を発表した。
Smith氏はこの一件について、ソフトウェアの使用、共有、改変、再頒布というプログラマーの権利に対する攻撃とし、「Android攻撃に特許を持ち出すのは間違っている」とOracleの行動を非難した。Smith氏はまた。Oracleは以前ソフトウェア特許反対の姿勢を示し、防御的な目的でのみ利用すると主張していたとして、今回の行動との矛盾も突いている。そして、「GoogleはOracleと戦うべき」とGoogleを支持した。
一方、Googleに対しても、これまでソフトウェア特許問題を重視しておらず、ソフトウェア特許に対する姿勢が不明確であると指摘している。Androidを「IcedTea」(GPLでライセンスされたJava実装)を土台にして構築していれば今回の訴訟は免れることができた、とも述べている。
コミュニティに対しては、ソフトウェア特許反対運動「End Software Patents」のWikiに情報提供を呼びかけるとともに、Oracleの会長兼CEO、Larry Ellison氏に対してソフトウェア特許を利用してフリーソフトウェアを攻撃する理由を問う質問状を送るよう提案している。
Free Software Foundation(FSF)
http://www.fsf.org/