C#/.NETを使用してCocoaアプリケーションを作成するツールキット「MonoMac」
Mono Projectを率いるMiguel de Icaza氏は4月19日、「MonoMac」プロジェクトを発表した。.NET互換環境「Mono」を使って、Mac OS Xで動くCocoaアプリケーションを開発するための環境構築を目指している。
MonoMacは、C#および.NETでiPhoneアプリケーションを開発するツール「MonoTouch」を応用したもの。.NETとObject-Cをブレンドするという数年がかりの実験に加えて、MonoTouchに着想を得たという。Cocoa APIの.NETバインディング「CocoaSharp(Cocoa#)」を開発したGeoff Norton氏とIcaza氏が余暇を利用して続けてきたプロジェクトで、貢献を受けるレベルに達したためにプロジェクトとして発足させたとのこと。
現在プレビューとして、「Monomac」と「Maccore」という2つのモジュールを公開している。これらのモジュールを利用することで、C#/.NETからCocoaの「Core Foundation」および「CoreText」、「CoreGraphics」、「Foundation」、「AppKit」の5つのライブラリにアクセスできるとのこと。ただしAppKitについてはは70%しか完成していないという。また、現段階ではOS X上のライブラリにアクセスできるだけで、単体アプリケーションの作成に必要なツールは含まれていない。
MonoMacのソースコードはMonoのSubversionリポジトリから入手できる。今後、MonoTouchプラグインの「MonoDevelop」をアップデートしながら補完していく計画だ。
Mono Project
http://www.mono-project.com/