IronPython 2.6.1 RC版リリース

 「IronPython」開発チームが2月10日、最新版の「IronPython 2.6.1」リリース候補(RC)1を公開した。Microsoftのオープンソースホスティングサイト、CodePlexのプロジェクトサイトよりダウンロードできる。IronPythonは米Microsoftの「.NET Framework」で採用されている仮想マシン環境「Common Language Infrastructure(CLI)」向けのPython実装。

 IronPythonは.NET Frameworkと密に統合しているのが特徴で、.NETおよびSilverlight環境で動作する。.NET Framework、Pythonライブラリ、その他の.NET言語が利用できる。

 IronPython 2.6.1は主として、バグ修正による安定性と互換性強化のためのリリースとなる。2009年12月にリリースした2.6正式版から50以上のバグを修正、これまで最大のサービスリリースとしている。

 また、Cで実装された関数をPythonで利用するためのラッパーライブラリ「ctype」の強化や、デバッグ用関数「sys.settrace」の強化と信頼性改善も行われた。thread-safeなモジュールのインポートや、「_winreg」のバグも修正されている。全体では起動時間を短縮し、インポート時間を改善、最大50%高速化するという。

 IronPython 2.6.1では.NET 4.0 RC上で動くバージョンと他のフレームワーク(.NET 2.0 SP1以上)向けという2バージョンが提供される。ライセンスはMicrosoft Public License。

IronPython
http://www.ironpython.net/

CodePlexのIronPythonのプロジェクトページ
http://ironpython.codeplex.com/