米OracleのMySQL買収に反対する「Save MySQL」キャンペーン、1万8000人が署名

 米Oracleによる「MySQL」(米Sun Microsystems)の取得に反対するオンラインキャンペーン「Save MySQL」が共感を集めているようだ。1月5日現在、1万8000人以上の署名が集まっており、約93%が「MySQLが今後もGPLの下で開発されるために、サードパーティに移管すべき」としている。

 Oracleが2009年4月に発表したSun Microsystemsの買収の下、Sunが抱えるオープンソースのデータベースMySQLがOracleに取得されることになる。これについては、欧州委員会(EC)が独占禁止法(EU競争法)の下で調査を開始、Oracleとの話し合いが続いている。Oracleは2009年12月、買収後のMySQLの計画として10の約束を発表している。

 MySQLの設立者でオリジナルコードの作者であるMichael “Monty” Widenius氏は、当初からOracleの買収に反対しており、ECがこの買収を認めないよう2009年12月21日、Save MySQLキャンペーンを開始した。MySQLの成功は、背後にある企業(MySQL ABとその後のSun)が知的所有権(著作権、商標、特許)を有し、開発、プロモーション、販売を行った結果であり、Oracleがこれを手中に収めることでMySQLはコントロールされてしまう、とWidenius氏は主張している。買収計画は米司法当局の許可を得ており、ECは最後のとりでとなる。

 Save MySQLはMySQLを救うための3つの解決策を提案しており、1万8000人の署名者の93.5%が「MySQLが今後もGPLの下で開発されるために、適切なサードパーティに移管すべき」に投票している。残りの2つは、「OracleはApache Software License 2.0などの制限の緩いライセンスで過去と将来のMySQLを公開すべき」(60%)、「MySQLはGPLで公開を続け、Oracleは、クライアントライブラリでMySQLを利用するアプリケーション、それにプラグインとlibmysqld向けにリンク例外を約束すべき」(58.8%)となっている。

 署名者を地理別に見ると、半数が欧州連合加盟国および欧州で約22%が米国、中国が1.7%で日本は0.9%。

 Widenius氏らは4日、集まった署名を規制当局など関係機関に提出している。

Save MySQL
http://helpmysql.org/