「Perl 5.11」リリース、「Perl 5.12」に向けた開発者向けバージョン

 プログラミング言語「Perl」の開発者は10月2日、最新版「Perl 5.11.0」を公開した。5.11は、「Perl 5.12」で盛り込む機能強化をテストするためのDevelopment Releaseとなる。CPANサイトよりダウンロードできる。

 Perl 5.11.0は、現在開発が進んでいるPerl 5.x系の次期安定版「Perl 5.12」に向けた動作確認を目的としたもので、開発者向けリリースという位置付けとなる。

 Perl 5.11.0の主要な変更点は次のとおり。

  • エスケープシーケンス「\w」、「\d」、「\s」、およびPOSIX文字クラスの定義がUnicodeに対応したものに変更された
  • 「@INC」変数で指定されているモジュールパスの検索順が変更された
  • given~whenステートメントの強化
  • スマートマッチ演算子の仕様変更
  • 「goto」、「last」、「next」、「redo」ステートメントの仕様変更。たとえば「goto print」は、「print」というラベルへのジャンプではなく、「print()」という関数が返すラベルにジャンプする

 また、Perl 5.12ではルーティンをメソッドとして呼び出したのかを確認するcaller()拡張、匿名の名前空間、名前付きサブルーティンパラメータなどの機能が追加される予定だ。詳細な新機能/仕様変更については、Perl 5.11.0の配布アーカイブに含まれる「perl5110delta.pod」に記載されている。

 今後のスケジュールも発表されており、10月20日に5.11.1、11月20日に5.11.2、と毎月20日に5.11のサブリリースを公開する予定になっている。

Perl
http://www.perl.org/

「Perl 5.11」ダウンロード
http://search.cpan.org/~jesse/perl-5.11.0/