米Zendがクラウド向けプロジェクト「Simple Cloud API」発表、IBMとMSが支援

 PHP開発ツールを提供する米Zend Technologiesは9月22日(米国時間)、オープンソースのクラウドAPIプロジェクト「Simple API for Cloud Application Services(Simple Cloud API)」を発表した。さまざまなクラウドに対応するアプリケーションを構築できるAPIを提供するもので、米Microsoft、米IBMなどが共同設立企業として支援を表明している。

 Simple Cloud APIは、クラウド間のポータビリティという課題に取り組むもの。同APIを利用することで、開発者はPHPを使ってさまざまなクラウドで動くアプリケーションを構築できるという。IBM、Microsoft、クラウド事業者の米Rackspace、米Nirvanix、米GoGridの5社が共同設立メンバーとなっており、「IBM Cloud Computing」「Windows Azure」やクラウド事業者のパブリッククラウドサービスに対応する。

 プロジェクトはまず、参加企業とAmazon Web Services向けのデータストレージインターフェイス、ドキュメントデータベース、シンプルキューサービスの3種類の提供を目指す。その後、アダプタを拡充し、オフラインコーディングとテストを容易にするローカルサービス向けアダプタも提供する予定だ。電子メール、認証などのサービスも開発するとしている。

 APIはPHPのみに対応するが、他のオブジェクト指向言語に変換が可能という。ZendはSimple Cloud APIを「Zend Framework」に実装する予定だ。

米Zend Technologies
http://www.zend.com/

Simple API for Cloud Application Services(Simple Cloud API)
http://www.simplecloud.org/