オープンソースJavaクラスタ技術の米Terracotta、JavaキャッシュのEhcacheを買収

 米Terracottaは8月18日(米国時間)、オープンソースのJavaキャッシュ技術を開発するEhcache Projectを買収したことを発表した。買収金額など詳細は非公開。Javaアプリケーションの拡張性とキャッシュ技術を同時に提供するとしている。

 TerracottaはオープンソースのJavaクラスタリングソフトウェアを開発するベンチャー企業。EhcacheはJavaベースの分散キャッシュ技術を開発するオープンソースプロジェクトで、高性能やエンタープライズ機能を特徴とする。

 TerracottaはEhcacheを取得することで、アプリケーションの性能を改善する分散キャッシュ技術を手にする。アプリケーションとアプリケーションのデータが同時にスケーラブルとなり、アプリケーションのシームレスな拡張を実現するという。アプリケーションの拡張性問題はクラウドで一部解決できるが、クラウドにあるアプリケーションのデータレイヤの拡張という問題が残る。EhcacheとTerracottaの組み合わせにより、顧客企業は1社からアプリケーションの性能と拡張性の両ソリューションを得られ、クラウドのメリットを享受できるという。

 2社はすでに共同顧客を多く抱えており、買収は補完的なものとなる。短期的には、Ehcacheのユーザーが容易にTerracottaの高可用性、信頼性、データ一貫性などのエンタープライズ機能を導入できるようにしていくという。

 TerracottaはEhcacheのオープンソース活動について、買収後も引き続きApache License 2.0で公開すると述べている。

米Terracotta
http://www.terracotta.org/

Ehcache Project
http://ehcache.sourceforge.net/