マイクロソフトのソースコード開示プログラムで、Windows Embedded CE 6.0をPowerに移植

 マイクロソフト、フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン、大阪電気通信大学の3者は2009年3月30日、マイクロソフトのソースコード開示プログラムを利用して、組み込みOS「Windows Embedded CE 6.0」のカーネルを、Powerアーキテクチャに移植したと発表した。

 フリースケールの「Power Architecture」ベースとする通信プロセッサ「PowerQUICC II Pro」上にWindows Embedded CE 6.0を移植することに成功した。マイクロソフトのソースコード開示プログラム「Windows CE シェアード ソース ライセンシング プログラム」に基づいて提供されたOSのソースコードを使用した。

 大阪電気通信大総合情報学部メディアコンピュータシステム学科 組み込みリアルタイムシステム研究室の研究成果。マイクロソフトはコンパイラを含む開発環境とトレーニングを、フリースケールは評価用ハードウェアとトレーニングを提供した。同研究室は、今後2年間かけて、他のリアルタイムOSが搭載していない「割り込みをシステマチックに扱う仕組み」を実装する計画。

 今回の研究成果は、技術資料としてマイクロソフトのWebサイトで公開される。Windows CE シェアード ソース ライセンシング プログラムでは、開発者は、ソースコードにアクセスして、デバッグ、変更、機能強化、共有が可能。OEM企業は、商用目的の派生著作物を作成して、市販するデバイスで再配布できるという。

Windows CE シェアード ソース ライセンシング プログラム
http://www.microsoft.com/windowsembedded/ja-jp/products/windowsce/shared-source-licensing.mspx

大阪電気通信大学 総合情報学部 メディアコンピュータシステム学科 組み込みリアルタイムシステム研究室
http://www.cs-oecu.jp/lab/lab.html#rtslab

フリースケール・セミコンダクタ・ジャパン
http://www.freescale.co.jp/

マイクロソフト
http://www.microsoft.com/japan/