米Red Hatがシステム管理をオープンソースに、Linux自動化を推進

 米Red Hatは6月19日(米国時間)、ID管理ソフトウェア「Red Hat Enterprise IPA(Identity, Policy and Audit)」をリリースした。また、システム管理技術「Red Hat Network Satellite(RHN)」をオープンソースにするなど、管理・セキュリティ分野を強化した。昨年打ち出した“Linux Automation(Linuxの自動化)”を推し進めるものとなる。

 Enterprise IPAは、IDの一元管理、シングルサインオンサービス、ディレクトリサービス、アクセス管理フレームワークなどの機能を持つID管理ソフトウェア。ID管理を簡素化できるほか、規制遵守、リスク削減などのメリットを得られるとしている。

 今回、オープンソースのID技術ベンチャー米Identyxからコードを取得し、LDAP、NIS、「Microsoft Active Directory」などとの同期が可能となった。バーチャルディレクトリとして、複数のリソースのIDを統合的に表示できるという。

 RHN Satelliteは、「Red Hat Enterprise」におけるスケジューリングなどのコンテンツ更新管理技術。物理サーバー/仮想サーバーでのシステムのプロビジョニング/アップデート/モニタリングツールとしても利用できるシステム管理ソリューション。今回、GPL v2の下で同技術のコードを公開し、「Project Spacewalk」というプロジェクト名でオープンソースプロジェクトにする。コミュニティ主導で機能強化を図っていく、と説明している。

 Red Hatは、“Linux Automation”として、あらゆるアプリケーションをいつでもどこでも実行できるようにする構想を立てており、今回の発表はこれを推進するもの。

米Red Hat
http://www.redhat.com

Project Spacewalk
http://spacewalk.redhat.com