ACCESSと仏Orange、「LiMo Foundation」に参加 Googleに対抗

 ACCESSと仏France Telecomの携帯電話事業ブランドOrangeは2008年2月12日、携帯電話Linuxの促進団体「LiMo Foundation」(リモ・ファンデーション)に加盟したと発表した。携帯電話Linux業界の方向性を統一して、より魅力的なモバイルサービスの提供が可能になるとしている。

 2月11日(現地時間)にスペインで開幕した携帯電話関連の国際会議「Mobile World Congress 2008」で発表した。ACCESSはLiMoのコアメンバーとして、ボードメンバーに加わり、Orangeはファウンダーの1社として加盟する。

 両社は、携帯電話や統合デバイス市場でのLinux導入促進に向けて協業。別の携帯電話向けLinux標準化団体「LiPS(Linux Phone Standards)」の設立メンバーを務めている。

 LiMoとLiPSは競合関係にあったが、ACCESSとOrangeがLiMoに合流することで実質的に携帯Linuxの有力団体が統合に向かうことになるとみられる。携帯Linuxプラットフォームでは昨年11月、米Googleが「Android」を発表しており、これに対抗する形になる。

 また、ACCESSは、開発者向けのポータルサイトを開設し、Linuxベースのソフトウェアプラットフォーム「ACCESS Linux Platform」のアプリケーション開発キット(SDK)と関連ツールをセットにした「ACCESS Linux Platform」Development Suite(開発スイート)を提供すると発表した。

 アプリケーションの開発に必要なオープンソースベースの開発ツールを統合・拡張した開発スイートで、2006年8月にOrangeの認定プラットフォームに指定されている。ACCESSは、「LiMo Foundation」仕様を2008年下期から提供する予定で、LiMo仕様の携帯端末は2008年の第4四半期ごろに登場する見込みとしている。【鴨沢 浅葱/Infostand】

ACCESS
http://www.jp.access-company.com/

Orange
http://www.orange.com/