Linux版Silverlight「Moonlight」のアルファ版はほぼ完成――数週間以内に試用版配布へ
Moonlightとは、米国MicrosoftのWebブラウザ向けメディア再生プラグイン・ツール「Silverlight」のLinux版である。
MicrosoftはSilverlightについて、米国Adobe Systemsの「Adobe Flash」と同様のインタラクティブWeb機能と、米国Appleの「QuickTime」よりも優れたストリーミング・ビデオ機能を併せ持つツールだと強調している。
Icaza氏によると、Moonlightの開発を手がける「Mono」プロジェクトでは、今後数週間以内にMoonlightの試用版を早期利用申込者に配布する予定だという。なお、Moonlightのアルファ版は、今年9月から10月ごろにリリースされる予定だ。
Microsoftの関係者は先週、Linuxに対応したSilverlightの提供について、「(提供の)可能性はある」としたものの、当面はWindowsとMac OSのサポートに注力すると述べていた。
しかしIcaza氏は、「どのOSからでもWebコンテンツにアクセスする手段を確立させることは重要だ」とコメントし、Moonlightの重要性を強調している。
Moonlightの開発がスタートしたのは、今年4月にラスベガスで開催されたNAB(National Association of Broadcasters)トレード・ショウがきっかけだったという。Icaza氏は、Novellとの会議に参加したMicrosoftの関係者数人にMoonlightのデモを見せたことが契機となり、Moonlightの開発プロジェクトが本格的に立ち上がったと述べている。
Silverlightは現在、.NETプログラミング・モデルに利用できる「Silverlight 1.1」のアルファ版がリリースされている。
一方、Moonlightのアルファ版は、Webブラウザ以外のデスクトップ・コンポーネントとも連携できるように開発されているという。また、Novellのメディア・プレーヤ「Banshee」や、フィンランドのF-Secureの写真管理ソフトウェアと連動する機能も搭載されているという。
(ポール・クリル/InfoWorld オンライン米国版)
「Mono」プロジェクト
http://www.mono-project.com/Moonlight
提供:Computerworld.jp