Google、Vista検索機能変更の監督期間延長を連邦判事に要請――「Microsoftの取り組みを長期にわたって監視すべき」

 米国Googleは6月25日、米国MicrosoftによるWindows Vistaの検索機能変更に疑問を呈し、同社の取り組みに対する監督期間を延長するよう連邦判事に要請した。

 Googleは、ワシントン州の連邦裁判所に提出を申請した合計7ページの文書の中で、先週発表したのと同じ趣旨の主張を繰り返した。すなわち、「MicrosoftがVistaに自社のデスクトップ検索製品を組み込んだことは、本件における最終判決に違反している」とGoogleは申し立てている。

 これを受けたMicrosoftは、Googleの主張には何ら新しい要素が見られないと反論した。Microsoftの広報担当官であるジャック・エバンス氏は、「われわれは互譲の精神をもって、一連の問題を解決するべく格別の努力をしてきた。連邦政府も、当社が行った変更に満足していると明言している。Googleが提出しようとしている文書には、そのほかの目新しい情報がまったく含まれていない」と話している。

 Microsoftは1週間ほど前に、Vistaのデスクトップ検索機能を修正することに同意した。だがGoogleは25日になって、これらの変更は十分ではないと再び発言した。

 Googleの上級副社長兼最高法務責任者、デビッド・ドラモンド氏は、電子メールによる声明に、「司法省および州検察局がMicrosoftから勝ち取った改善措置は進歩と言えるものだが、おそらく消費者は、有意義な選択が可能になるような、さらに進んだ対策を望むだろう。つまるところ、これらの問題に関しては、Microsoftの取り組みを今後も法的に監視し、消費者の利益を確実に守っていく必要がある」と記していた。

 Googleはワシントン州の連邦裁判所に申請している文書の中で、複数の異議を申し立てている。例えば、Vistaでは「Windows Explorer」などからの検索時に「Instant Search」が呼び出される仕様になっている点や、Microsoftのデスクトップ検索を簡単には無効化できない点などを、Googleは問題視している。

 また、ユーザーが選択した任意のデフォルト検索ツールをVistaの「スタート」メニューから使用できるように修正を加えることにMicrosoftは同意しているが、Googleはこの点について、Microsoftがあえて損をするような手段を取るおそれがあると指摘した。

 「当社は、Microsoftが(検索)メニューそのものをVistaから削除し、検索ツールにアクセスする機会をユーザーから根こそぎ奪うかもしれないと見ている。ユーザーに選択権を与えるよりも、検索メニューを削除したほうがましと、Microsoftは考えているのではないだろうか」(Google)

 Googleは、2002年の反トラスト判決を下したコリーン・コラー・コートリー連邦地方裁判所判事に対し、Microsoftの取り組みをより厳しく監視していくためにも、監督期間を延長すべきだと提案した。検索機能に関連していると考えられる部分を含む判決項目は、2007年11月12日に有効期限が切れるが、政府の規制当局はこの期限を無条件に2年間延長でき、その後もこれを3年間先延ばしにして、2012年11月までとすることが可能だ。

 とはいえ、Googleの申し立ては意味をなさない可能性が高い。基本的にコラー・コートリー判事は、第三者による審議への介入を拒否しているからだ。例えば同判事は2002年11月に、「Microsoftの行為をいち早くつかむのは、競合企業などの第三者である場合が多い。したがって、彼らが審議に意見を差し挟むこと自体に非はない。だが、裁判制度に直接かかわることは何人たりとも許されていない」との見解を表明している。

 ワシントンに拠点を置くプロスカウア・ローズ法律事務所でインターネット法を専門としているクリス・ウルフ弁護士は、コラー・コートリー判事が考えを改める見込みはないと断言した。「Microsoftと明らかな競合関係にあり、何らかの思惑を持つ企業が申し立てを行った程度で、判事が過去の判決を覆すことはありえない」(ウルフ氏)  Googleは、コラー・コートリー判事が現状報告を受ける前日に、今回の「法廷助言要約」を提出した。現状報告が行われる審問は、米国東部夏時間の6月26日午前10時30分に予定されている。 (グレッグ・カイザー/Computerworld オンライン米国版)

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提供:Computerworld.jp