ターボリナックス、wizpyを利用した企業向けセキュアクライアント

 ターボリナックス(矢野広一社長)は5月11日、手のひらサイズの小型PC「wizpy(ウィズピー)」をクライアント端末として利用する企業向けのセキュアクライアントシリーズを発表した。第1弾としてクライアント・アプリケーション「wizpy Style TC703」を5月14日から提供開始する。

 「wizpy」は重さ50gの携帯電話型デバイスで、OSなどのPCソフトウェア環境一式を保存でき、パソコンと接続することで、使い慣れたパソコン環境をどこでも利用できるのが特徴。「wizpy」接続先のPCにはデータが残らず、個人情報が漏れることもないという。

 「wizpy Style TC703」は、ユーザーが使うPCなどのクライアント端末に必要最小限の処理をさせ、ほとんどの処理をサーバー側に集中させるシンクライアントを実現する。既存のPCをクライアント端末として利用でき、低価格でセキュアクライアント環境を構築できる。

 また、各ユーザーがクライアント環境を持ち運べるため、フリーアドレスでの利用が可能。席が固定されている場合も、座席移動の際にネットワークなどの設定変更が不要となるため、システム管理の手間を軽減できる。

 システム管理者がサーバー側で各アプリケーションの設定やアップデートを一括コントロールすることで、管理者と利用者の負荷も軽減できる。Webのブックマークやドキュメントのテンプレートなどクライアント個別の設定をサーバー側に保存でき、利便性に優れた運用が可能。

 CD-ROM領域とリムーバブル領域を一つのデバイスに搭載し、シンクライアント化するPCに接続するだけで、「wizpy Style TC703」を簡単に起動できる「UDRW」に対応するほか、CD-ROMやCF、USBメモリなどのストレージデバイスからも起動できる。オプションとして、シンクライアント・ソリューション「Citrix」や「Go-Global」の導入することも可能。同社では今後、指紋認証と連携するなど、さらに開発を進めていく方針。

ターボリナックス=http://www.turbolinux.co.jp/
「wizpy Style TC703」=http://www.wizpy.jp/wizpystyle/

提供:BCN