2007年1Qの世界PC市場、Dellの低迷を尻目にHPがトップを快走
Gartnerが発表した速報値によれば、同四半期におけるHPのPC出荷台数は全世界で1,100万台を超え、台数シェアも17.6%へと拡大した。ちなみに、前年同期の出荷台数は857万台、シェアは14.9%だった。
一方、DellのPC出荷台数シェアは前年同期の16.4%から13.9%へ下落し、出荷台数も7.8%減の869万台に終わった。
IDCによる調査でも、Dellの低迷を尻目にHPがシェアを伸ばしたとの結果が出たが、Gartnerが発表した数値とは多少の開きがある。IDCでは、HPのPC出荷台数シェアは前年同期の16.5%から19.1%へ拡大し、Dellのシェアは同18.2%から15.2%へ縮小したとリポートしている。
なお、GartnerおよびIDCの調査リポートは、いずれもPC売上高には言及していない。
全体のPC出荷台数については、Gartnerは前年同期比8.9%増の6,271万台に、IDCは同10.9%増の5,893万台に達したと報告している。
「当初は同四半期の伸び率を8.5%と予測していたが、実際の結果はこれを超えるものとなった。業務向け製品市場よりも、ポータブルPCおよび消費者向け製品市場で大きな成長が見られた」(IDCの調査リポートより)
ただし、GartnerとIDCではPCの定義が微妙に異なっており、今回の調査リポートでも3位以下のランキングに違いが表れている。
GartnerはAcer(台数シェアは6.8%)、Lenovo(同6.3%)、東芝(同4.1%)の順で3位以下のPCベンダーをランク付けしているが、IDCではLenovoおよびAcer(同6.7%)の双方を3位に、東芝(同4.3%)を続く5位にした。IDCの調査によれば、第1四半期におけるAcerおよびLenovoのPC出荷台数はどちらも396万9,000台だったという。
Windows VistaのリリースがPCの販売を後押ししたかどうかに関しては、GartnerとIDCはいずれも「影響なし」と報告した。両社は調査リポートの中で、2007年初頭のVista発売はPCセールスにほとんど影響を及ぼさなかったと記している。
(ロバート・マリンズ/IDG News Service SunフランCisco支局)
米国Gartner
http://www.gartner.com/
米国IDC
http://www.idc.com/
提供:Computerworld.jp