技術および政治的な紛争を沈静化させたGIMPファイルフォーマットのドキュメント化の功績

GIMPファイルに関する仕様がようやくドキュメントの形式でまとめられた。フリーソフトウェア系のイメージエディタに対しては、そのネイティブなイメージフォーマットであるXCFに関する公式ドキュメントの不在が、長年の批判の対象とされてきた。今回この問題が再燃したのは、互換用グラフィックフォーマットとして提案されたOpenRasterに関する検討から偶発的な飛び火を受けたというのが発端だ。この問題は既に沈静化しているが、その際に独立系開発者の1人が放置されていた課題に正面から取り組むことを決意し、その成果を万人にとって利益となる形で公開してくれたのである。

ラスタグラフィックス用オープンフォーマットをめぐる論争

オープンソース系グラフィックスのコミュニティで現在論争を巻き起こしているのは、新たなラスタグラフィックス用のファイルフォーマットに関するオープン仕様の問題だ。ラスタイメージを扱うにはエディタやビュワーを始め、ベクタ処理やページレイアウト用プログラムなどの関連ツールが必要となるが、こうした雑多なアプリケーションプログラム間で複雑なドキュメントを交換するには、拡張性を備えた共通のフォーマットが必要だと、多くの人間が感じているのである。

Microsoft、OfficeスイートでのODFサポートをついに決断

 米Microsoftは7月6日、現在普及しつつある「OpenDocument Format(ODF)」をOfficeアプリケーションで扱えるようにすることを決めた。アナリストらは、ODFをサポートしないと顧客を失う可能性があることに遅ればせながら気がづいたのではないかと指摘している。ODFはSun Microsystemsなどが普及を推進している標準文書フォーマットだ。