UbuntuとWindowsベースのネットワークの統合はもっと簡単になるべきだ

 私は約6年前からフリーソフトウェアを使用し唱道してきた。学生だったときやその後フリーランスの記者をしていたときには、職場の環境を移行することなど単純なことだと思っていた――同種のプログラムの対応表を作成して、適切な時間をかけて、職場で働くスタッフ全員の環境を移行させれば良いだけだ。しかしこの数週間Windowsをベースとした職場にある自分のデスクトップPCでUbuntu Gutsyを使おうと思って試してみたところ、ほとんどのものは問題なく動いているとは言え、実際に移行しようとしてみると期待していたようなシームレスな統合とは程遠いということが分かった。

iptablesで商用のファイアウォールを置き換える

 IT予算が厳しくなると、マネージャはコスト削減を迫られる。どんなテクノロジであれ、サービスの契約は高くつく。ファイアウォールも例外ではない。Netfilterは、パケットフィルタリング・プログラムiptablesを擁するフリーの代替ファイアウォールだ。商用ソリューションのような契約サービスやファイアウォール設定を簡単に変更できるインタフェースは用意されていないが、ファイアウォール処理において安定したパフォーマンスと実力を発揮し、レポートおよびレスポンスの機能を強化するアドオンが利用できる。

CLIマジック:何かと使えるネットワーク監視ツール

 Linuxはネットワーク管理にもってこいのプラットフォームだ。ネットワークのトラフィックを監視したければ、Webインタフェースでアクセス可能なものからグラフィカルインタフェースを使ったものまで、そのためのツールが豊富にある。また、シェルスクリプトを使うならコマンドラインツールが便利だ。複雑なタスクを楽に実行できる。ここでは、お勧めのネットワークトラフィック監視ツールをいくつか紹介しよう。

Darkstat:Linuxで使える簡易トラフィック追跡ツール

 Linuxシステムでのトラフィック解析に関してはntopやvnstatなどの本格的なプログラムを使えば済む話だが、状況によってはネットワーク上のホスト群で交換されるトラフィック量の基本情報だけを簡易的に把握できればいいという場合もあるだろう。そうした用途に適しているのが、バックグラウンドプロセスの1つとして実行されるパケットスニッファのDarkstatという小型プログラムである。その基本機能は、ネットワークの利用状況に関する統計情報を収集して、HTTP経由で表示するというものだ。

システム管理者が作り上げるネットワーク管理ツール Func

 Red Hatから新しいツールが誕生した。Fedora Unified Network Controller、略称Func。開発した技術者たちは、今、Funcに熱い思いをたぎらせ、Funcの有用さを知ればコミュニティーの人たちもこぞって賛同すると確信している。Red Hat Community Development ManagerのGreg DeKoenigsberg氏に言わせると、「Funcは、誰もが『そうそう、こういうのを書こうと思っていたんだ』と言う類のもの」だ。

iptablesを使って特定のネットワークアプリケーションをブロックする

 多くの企業や組織が、社員などによるMSN Messengerなどのチャットプログラムの濫用という生産性に関わる問題に直面している。そのためチャットプログラムを濫用するユーザや単にそのようなプログラムが必要ではないユーザに関してはその種のトラフィックをブロックするようにとの指令を受けるIT部門もある。プロキシサーバでMSN Messengerなどのアプリケーションをブロックすることも可能だが、MSN Messengerは数多くのバージョンが使用されているためプロキシサーバでブロックするのは困難であり、すり抜けてしまうクライアントも一部にあるかもしれない。そこでiptablesを使用すればMSN Messengerのトラフィックをより簡単にブロックすることができる。

openSUSEのSCPMを使用した環境設定の簡単な切り替え法

 ラップトップは手放せないというタイプのユーザの場合、仕事先や友人宅を新たに訪問するごとに無線ネットワーク設定を再調整するのは煩わしい作業であろうし、また再設定に必要となる、ネットワーク名、キー情報、IPアドレスを書き留めたメモを持ち歩くというスタイルにはプロフェッショナルらしさが感じられないと考えている方もおられるだろう。そんな悩みを軽減してくれるのがopenSUSEに用意されているSystem Configuration Profile Management(SCPM)である。

新しいP2Pネットワークでは帯域幅を通貨として使用する

 伝統的なピアツーピアネットワークにおいてピア間で行われる実質的な交換はファイルの転送に限られている。Triblerは、ソーシャルネットワーキングの概念を取り入れることでユーザ間のやりとりを向上させようとする新しいP2Pネットワークである。新しいアルゴリズムとプロトコルを使用することにより、Triblerユーザは気前よくアップロードすることで、より高速にダウンロードできるようにもなる。

Ciscoが「oneNAC」計画を推進、2種のNAC製品を単一の枠組みで提供へ――NAC ApplianceからNAC Frameworkへの移行を支援

 2種のNAC(ネットワーク・アクセス制御)製品を提供している米国Cisco Systemsが、この2つを単一の枠組みに収めることに取り組んでいる。これが実現すれば、アプライアンス・ベースのNAC Appliance(同社のNAC製品購入者のほとんどが最初に選ぶ選択肢)を購入した顧客は、インフラストラクチャ・ベースのNAC Frameworkアーキテクチャに容易に移行できるようになる見通しだ。

日本CA、ネットワーク・パフォーマンス管理ソフトの新版をリリース――ネットワーク監視/傾向分析により、迅速な意思決定を支援

 日本CAは8月30日、ネットワーク・パフォーマンス管理ソフトの新版、「CA eHealth r6」の出荷を開始した。同製品は、CAが2005年に買収したネットワーク・サービス管理製品ベンダー、コンコード・コミュニケーションズの製品がベースとなっており、r6は、買収後初めてCA主導で開発されたバージョンとなる。