SC06:Beowulfクラスタを構築するスーパーコンピュータ関係者

先週、フロリダ州タンパで「ハイパフォーマンスなコンピューティング、ネットワーキング、ストレージに関する最初の国際会議」であるSC06が開催された。カンファレンスの雰囲気を読者の皆さんにも少し味わってもらえるようにビデオカメラを持ち込み、「招待者のみ入場可」のBeowulf Users Groupパーティの様子まで撮影してきた(このパーティはカンファレンス会場のタンパコンベンションセンターから数ブロック離れたバーで行われた)。

富士通研究所、イーサネットを複数本束ねて高性能クラスタを構築する通信ソフトを開発

 富士通研究所(本社:川崎市)は2006年10月23日、汎用イーサネットを複数本束ねることで専用ネットワーク並みの通信速度を実現するPCクラスタ向け高速通信ソフトウェアライブラリを開発したと発表した。国立筑波大学計算科学研究センターとの共同開発で、7月に稼動開始した同大学のスーパーコンピュータ「PACS-CS」に採用されている。

オープンソースのクラスター管理システム

コンピュータの世界では、「クラスター」という言葉はソフトウェアとネットワークで結ばれた独立したコンピュータ群を指す。計算量の極めて大きい処理に使われることが多く、比較的低速のシステムを数百から数千台接続して高速スーパーコンピュータに匹敵する性能を実現することができる。容易に使えるようクラスター管理ソフトウェアが用意されており、ジョブの待ち行列を自動処理する。ジョブの実行に必要な条件とクラスター内で利用可能なリソースを突き合わせ、またジョブをクラスター内の適切なシステムに移動させる。本稿では、そうしたオープンソースCMSアプリケーションを5つ紹介する。

フライトシステムコンサルティング、64ビット版Solaris対応のクラスタリングソリューション

 フライトシステムコンサルティング(本社:東京都渋谷区)は2006年8月29日、PCサーバーによるクラスタリングソリューションの最新バージョン「FLIGHT Total Cluster Version2.0」を発表した。「Solaris x64/x86」に対応し、64ビットシステムでのクラスタ構築が可能になった。価格は2ノード198万円、1ノード追加ごとに85万円。9月1日発売する。

スパコン:演算回数、毎秒1000兆回を実現へ 米Cray

 米Crayは15日(米国時間)、米オークリッジ国立研究所のスーパーコンピューター「Jaguar」の能力を増強し、08年末までに1ペタFLOPS(1秒間の演算回数が1000兆回)を実現すると発表した。成功すれば、米IBMの「BlueGene/L」(ピーク時で約360テラFLOPS、1000テラ=1ペタ)を抜き、最高記録を塗り替える。日本では、その10倍の10ペタFLOPSを目指す計画があり、覇権争いが激化しそうだ。