Levantaよ、安らかに眠れ

 最初はすばらしいアイデアに思えた。Linuxは末端部門のサーバからデータセンタへと進出しつつある。だったら、仮想化によるLinuxのライフサイクル管理機能を備えた、データセンタの自動化ソリューションを提供しない手はないはずだ。それがすばらしいビジネスアイデアであることに変わりはない。だが、Levantaはその実行に失敗した。

Progenyの廃業で浮き彫りになったFOSS小企業の諸問題

 2000年にIan Murdock氏とJohn H. Hartman氏によって創立された米Progeny Linux Systemsは、FOSS(free and open source software)企業としてここ数年間まずまず成功しているようだった。ネットワークに革命を起こすという創立時のプランは放棄されたが、多くの企業が姿を消したドットコム危機を生き延び、Debianの商用化に取り組む事業は創立から1年半後に収益を上げるまでになった。2005年初頭までに事業内容が刷新され、特定用途にカスタマイズされたGNU/Linuxディストリビューションのアップデートサービスとモジュールコンポーネントを提供するようになった。だが、4月30日に廃業。Progenyに何が起きたのだろうか?