JavaとCの2大人気に異変、Pythonが2位にーーTIOBE Index

 オランダTIOBE Softwareが発表した最新のプログラミング言語ランキング「TIOBE Index for November 2020」で、Pythonが過去最高位の2位となった。約20年前にTIOBE Indexの作成を開始以来初めてJavaとCが揃って上位2位に入らないという結果となった。

 TIOBE Indexはソフトウェアのコードの品質を追跡するTIOBEがプログラミング言語を使用する開発者数、コース数、サードパーティベンダー数などの数値から人気度を割り出したランキング。

 首位はCで、前回(10月度)と変わらず。2位はPythonで前回3位からのアップとなった。3位はJavaで前回の2位からのダウンとなった。TIOBEによると、2002年にランキング作成を始めてから常にJavaとCのどちらかが1位で、どちらかが2位という独占体制が続いてきたが、11月はこの体制が崩れたとしている。なお1年前のインデックスでは、Java、C、Pythonの順で上位3位を占めていた。

 Pythonは2018年から上昇傾向が顕著になり、2019年後半より安定した3位に。一方のJavaは2020年3月以来人気が下がっており、TIOBEでは前回のインデックスでPythonがJavaを追い越す可能性を予想していた。「Pythonの最近の人気はデータマイニング、AI、数値解析によるところが大きいと分析する人もいるが、Pythonの人気は一般的な需要によるものだと見ている」とTIOBEは記している。それまでプログラミング活動はソフトウェアエンジニアが多くを占めていたが、プログラミングのスキルへの需要が高まる一方でソフトウェア開発者は不足している。その結果として、「ソフトウェア開発者ではない人でも扱えるものが必要になっている。簡単に学べて、高速な編集サイクルを持ち、開発がスムーズに進むというニーズをPythonは満たしている」としている。

 4位以下はC++、C#、Visual Basic、JavaScript、PHP、R、SQLの順。順位は10月度と同じだが、9位のRは前年の16位から徐々にランクを上げている。SQLは前年は9位だったが10位に。前年10位だったSwiftは14位となっている。

オランダTIOBE Software
https://www.tiobe.com