「Kubernetes 1.19」公開、サポート期間が1年に

 Kubernetes開発チームは8月26日、コンテナオーケストレーションの最新版「Kubernetes 1.19」公開を発表した。本バージョンよりサポートが1年に延長される。

 Kubernetesは、コンテナ化されたアプリケーションの実装、拡張、管理を自動化するフレームワーク。Googleが開発し、オープンソースプロジェクトとして公開されている。

 Kubernetes 1.19は3月に公開されたバージョン1.18に続く最新版で、2020年に入って2回目のリリースとなる。新たに34の強化が加わった。このうち、10が安定扱いになり、15がベータ、9がアルファに昇格となった。

 大きな変更点として、サポート期間が1年に延長された。2019年に長期サポート版(LTS)作業グループが行った調査から、それまでのサポート機関である9ヶ月内にエンドユーザーはアップグレードできていないことが明らかになったことを受けてのもの。

 ストレージ容量の追跡機能をアルファ導入した。それまではスケジューラーは追加の永続ストレージがクラスタ内のどこでも利用でき、容量は無限であるという前提を基にしていたが、CSIドライバーにAPIを加えることでストレージの容量をレポートし、スケジューラーがポッドのノードを選択時にその情報を利用できるようにする。将来的にローカルボリュームのダイナミックプロビジョニングに向けたステップとしている。また、CSIドライバーが異常なボリューム状態を知らせるヘルスモニタリングもアルファ導入した。

 クラスタ内のServiceに対する外部からのアクセスを管理するIngress APIがGAとなった。バージョン1.1でベータとなって以来、デファクトのGA状態にあったとしながら、今後はIngress APIのv2を開発するか、完全に異なる機能スーパーセットを持つAPIを開発するか、と記している。

 ログメッセージのフォーマット化のための構造化されたインターフェイスを提供するklogライブラリに新しい手法が加わった。また、Kubernetesコントロールプレーンのログ機能の構造化、kubelet向けクライアントTLS証明書ローテーションが安定扱いなるなどの機能強化が加わっている。

 Kubernetes 1.19はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

Kubernetes
https://kubernetes.io