LinuxでWindowsアプリを動かすWineの開発版「Wine 5.12」が公開
LinuxなどでWindowsアプリケーションを動作するためのソフトウェア「Wine」の開発チームは7月3日、最新の開発版となる「Wine 5.12」公開を発表した。
WineはWine Is Not an Emulatorの略で、Linux、macOS、BSDなどPOSIX互換のOSでWindowsアプリケーションを動かすためのAPI集。仮想マシンやエミュレーターのようにアプリケーションのロジックをシミュレーションするのではなく、Windows APIコールをPOSIXコールに変換する。これにより、性能とメモリ消費を改善できるという。
Wine 5.12は、1月に登場したバージョン5系の最新の開発版。Wineは安定版と開発版があり、安定版は6月に公開した5.0.1となる。
WebSocket APIのサポートが加わった。NTDLLをWindowsのバイナリフォーマットであるPE(Portable Executable)に変換した。
マウスやキーボードなどのデバイスからの入力を取得するRawInputのサポートを強化した。また、Vulkanはバージョン1.2.145にアップデートした。
このほか合計で48件のバグも修正されている。