米Microsoft、VS Code拡張「Pylance」を公開

 米Microsoftは6月30日、Visual Studio Codeの拡張「Pylance」を公開した。Visual StudioでのPythonサポートを強化するもので、プレビュー版をVisual Studio Code Marketplaceより入手できる(無料)。

 Microsoftは2018年にPython Language Serverをリリースし、Visual Studio CodeでPython IntelliSenseをサポートしている。Pythonコミュニティのフィードバックを受けてPython Language Serverを改善したものがPylanceと説明している。

 Pylanceは、Microsoftの既存のPython拡張を補完するもので、Language Server Protocol(LSP)を使ってやり取りする。ユーザー体験を改善するため、Microsoftが開発する静的型チェックツールのPyrightを土台に、新しい言語サーバーとして開発した。

 関数シグネチャで型情報が表示されるようになり、シンボル上のホバリングにより詳細情報を得られるため、コードの品質を改善できるという。

 リクエストが多かったという自動インポート機能を導入した。インストールされた標準ライブラリから適切と思われるモジュールなどを提案する。また、型チェック診断も2段階で用意する。

 IntelliCode、Jupyter Notebooksとの互換性もある。マルチルートWorkspaceもネイティブでサポートし、同一セッションで複数のフォルダを開き、各フォルダでPylanceを使用できるという。

 Microsoftによると、短期的にはこれまでのMicrosoft Python Language Serverを使うことができるが、長期的にはMicrosoft Python Language ServerのユーザーをPylanceに移行させ、最終的には非推奨、そして削除するとしている。

米Microsoft
https://www.microsoft.com
Pylance
https://marketplace.visualstudio.com/items?itemName=ms-python.vscode-pylance