Mozillaが新型コロナ対策支援として資金提供するプロジェクトを追加発表、電子カルテや食のサプライチェーンなどのプロジェクトが対象に

 Mozillaは6月8日、新型コロナウイルス感染症(「COVID-19」)の感染拡大対策につながるオープンソース技術を支援するファンド「COVID-19 Solutions Fund」の受賞プロジェクトを発表した。電子カルテ、食、医療の3つのプロジェクトが選ばれている。

 COVID-19 Solutions FundはMozillaのオープンソース助成プログラム「Mozilla Open Source Support Program(MOSS)」の下で、新型コロナに特化したファンドとして発足した。最大で5万ドルを受け取ることができる。3月31日に発表して以来、30か国から163件の応募があったという。現在、申請はすでに締め切られている。

 すでにMozillaは5月に第一次の支援対象を発表しており、今回は第二次の発表となる。OpenMRSとOpen Food Network、Careables Casa Criatura Olindaの3つのプロジェクトが支援対象として発表された。

 OpenMRSは、オープンソースの電子カルテプラットフォーム。64か国・5500以上のヘルスケア施設で合計1260万人以上の患者を管理しており、ケニアではOpenMRSのCOVID-19ソリューションを使って救急対応チームが作業を管理しているという。今回4万9754ドルを提供する。

 2つ目は、倫理的な食のサプライチェーンを可能にすることを目的とするOpen Food Network。供給者はオンラインで直接消費者に販売でき、卸売り業者は購入グループを管理するなどのことができる。インド、ブラジル、イタリア、英国、米国などで実装されており、新型コロナでサプライチェーンの分断が起きてフードロスや食糧難が起きている中で必要とする人に届く支援をしているという。プログラムの下で4万5210ドルを受け取る。

 3つ目はCareables Casa Criatura Olinda、ブラジルを拠点とし、地元の病院にオープンソースのデザインに基づくフェースシールドを供給するプロジェクト。今回2万5000ドルを受け取り、これを利用してフェースシールドの製造を増加する。また、医療従事者が診察や処置に利用するエアロゾルボックスについても製造を開始する計画で、別途5000ドルが授与された。

OpenMRS
https://openmrs.org/

Open Food Network
https://www.openfoodnetwork.org/

Careables Casa Criatura Olinda
https://casacriatura.com/