「SQLite 3.32」リリース

 リレーショナルデータベースSQLiteの開発チームは5月22日、最新安定版となる「SQLite 3.32.0」を公開した。プロジェクトのWebサイトより入手できる。

 SQLiteはC言語で実装されたSQLデータベース。ライブラリとして提供され、プログラムから動的もしくは静的にリンクすることでデータベースの各種機能を利用できる。小型かつ高速、高い信頼性が特徴で、さまざまなアプリケーションで利用されている。

 SQLite 3.32は1月に公開されたバージョン3.31に続く最新版。テーブルとインデックスについての情報を収集して内部テーブルに保存するANALYZEコマンドでは、全インデックスをスキャンするのではなく、スキャン範囲を限定できるApproximate ANALYZEが可能になった。「PRAGMA analysis_limit」コマンドを使うことで利用できる。

 バーチャルテーブルとしてBytecode()とTables_Used()を導入した。テーブル値関数としてオペレーションし、事前準備済みのPrepared Statementに関する情報にアクセスできる。

 データベースの全ページの終わりに8バイトのチェックサムを加えるChecksum VFS Shimが加わった。ストレージデバイスにおけるランダムなビット反転によるデータベースの破損を検出することを目的としており、ソースツリーに含まれるランタイムで読み込み可能な拡張セットの一部となる。

 このほか、Xが真ならY、そうでない場合はZを返す「iif(X,Y,Z)」関数の導入や、INSERTおよびUPDATEステートメントの強化、CLIの強化なども図られている。また、単一のSQLステートメントにおけるホストパラメーターのデフォルト上限が、999から32766に拡大した。

 開発チームは25日、2件のバグを修正したマイナーリリース3.32.1も公開している。

SQLite
https://sqlite.org/