「OpenBSD 6.7」リリース

 OpenBSD開発チームは5月19日、オープンソースのUNIX系OS最新版となる「OpenBSD 6.7」を公開した。プロジェクトのWebサイトより入手できる。

 OpneBSDはセキュリティ、移植性などを特徴とするUNIX系OS。OpenBSD 6.7は2019年10月に公開したバージョン6.6に続く最新版となる。

 CONCATボリュームのチャンク数が2から1に減り、bioctlを使って単一のディスクで作成できるボリューム数が7から15に増えた。これにより、作成できるパーティション数が増えるという。また、スケジュールされているコマンドを実行するデーモンのcronではフラグのパーシングコードが書き直され、ランダムタイム値のサポートが加わった。

 新規インストール時に作成されるファイルシステムはFFS2がデフォルトとなった。また、64ビットタイムスタンプとブロック数を用いるようになった。

 SMP関連も強化し、__thrsleepや__thrwakeupなどがKERNEL_LOCKなしで走るようになった。AMD CPUの検出も強化され、コアが誤認識される問題が改善された。

 ハードウェア関連では、arm64上でのRaspberry Pi4のサポートが加わったほかRaspberry Pi3のサポートも改善するなど、arm64とarmv7のハードウェアサポートを強化した。

 セキュリティでは、unveilが82のユーザーランドプログラムで使われるようになり、ファイルシステムのアクセスを編集できるようになった。また、vmstat、iostat、systatではunveilを使ってファイルシステムアクセスを削減できるようになった。

 IEEE 802.11スタックをはじめ、ネットワーク関連も強化した。ドライバーでも多数の改善が加わっている。パッケージもアップデートし、OpenSSHはバージョン8.3に、OpenSMTPDは6.7に、LibreSSLは3.1.1に、Mandocは1.14.6になった。

OpenBSD
https://www.openbsd.org/