「NetBSD 9.0」リリース、AArch64サポートが加わる
NetBSD開発チームは2月14日、最新のメジャーリリースとなる「NetBSD 9.0」のリリースを発表した。AArch64アーキテクチャのサポートなどが加わっている。
NetBSDはフリーなUNIX系OSを開発するプロジェクトで、カリフォルニア大学バークレー校が開発した4.4BSD Lite2をベースに独自の強化を行っている。高い移植性を大きな特徴の1つとしており、さまざまなプラットフォームで動作する。
NetBSD 9.0は、2018年に公開されたバージョン8系に続く最新のメジャーリリース。新たにAArch64(64ビットArmv8-A)アーキテクチャのサポートが加わり、Armv7-Aについてもサポートを強化した。また、Intel DRM GPUドライバーが新しくなり、Arm向けGPUドライバーのサポートも拡大した。
NVMMハイパーバイザーを導入することで、ハードウェア支援仮想化をサポートした。ゲストOSとしてNetBSDを利用する際のサポート強化も行われている。
セキュリティ関連の強化点としては、アドレス空間配置のランダム化(Kernel ASLR)がサポートされた。最新のGENERIC_KASLRカーネル設定ファイルを利用したもので、最も高度なKernel ASLR実装としている。カーネルサニタイザーではこのほかにも、KASAN(KernelAddressSANitizer)、KUBSAN(Kernel Undefined Behavior Sanitizer)もサポートした。ユーザーランドスタックのサニタイザーも可能になった。
ZFSが新しくなり、NPF(NetBSD Packet Filter)も改善した。SATAサブシステムもさまざまな強化が加わり、USB Ethernetドライバー向けの共通フレームワーク(usbnetフレームワーク)も新たに導入した。
このほかにも、多数の機能強化が加わっている。
The NetBSD Project
https://www.netbsd.org/