「GCC 8.4」リリース

 The GNU Projectは3月4日、GNU Compiler Collection(GCC)8系の最新版となる「GCC 8.4」のリリースを発表した。

 GCCはGNU OS向けのコンパイラ「GNU C Compiler」として開発が始まったコンパイラ集。C++、Objective-C、Go、Fortranなど複数の言語にサポートを拡大したことから「GNU Compiler Collection」に名称が変更された。

 GCC 8.4は2018年5月に登場したバージョン8系の最新安定版となる。2019年初めに公開されたバージョン8.3に続く最新版で、バグの修正が中心となる。なお、GCCの最新ブランチは2019年に登場したバージョン9系で、現在次期メジャーリリースとなるバージョン10に向けた開発作業が進んでいる。

 内部コンパイラエラー(ICE)が関連したバグが多数修正された。「-O2」/「-O3」最適化オプションを有効にした場合にコンパイル時に「-Wformat-truncation」オプションに関連する不正確なメッセージ表示が繰り返されるされるエラーや、Intel Skylakeサーバーで10%性能が鈍化するバグなど8系固有のバグ、および8系、9系、10系共通の不具合が多数修正されている。

 GCC 8.4はプロジェクトのWebサイトより入手できる。

GNU Compiler Collection(GCC)
https://gcc.gnu.org/