「Neo4j Graph Database 4」リリース、レスポンスの改善を目指す新アーキテクチャを導入

 グラフデータベースのNeo4j開発チームは2月4日、「Neo4j Graph Database 4.0」(開発コード「Aura」)の一般公開(GA)を発表した。レスポンス性を高める新しいアーキテクチャを導入するなどの強化が加わっている。

 Neo4jは米Neo4jが開発し、オープンソースで公開するグラフデータベース。グラフデータベースはデータだけではなくデータの関係性に関しても記録するデータベースで、ネイティブのグラフストレージと処理エンジンを備える。これを利用することで、相互接続されたデータセットをリアルタイムで活用するアプリケーションを構築できる。

 Neo4j Graph Database 4.0は、2016年4月に公開したバージョン3に続く最新のメジャーリリースとなる。新たにNeo4j Reactive Architectureを導入した。レスポンス性をさらに高めることを目指すメッセージ主導のコンセプトで開発されたもので、Neo4jからストリームされたデータを動的に管理できるなど、リアクティブなクエリ処理を実現する。同アーキテクチャをスタック全体に導入することで堅牢性、弾力性の向上が期待できる。

 このほかにもマルチデータベースに対応し、クラスタやサーバーで並列に複数のデータベースをオンラインで動かすことができるようになった。また、複数のデータベース上でクエリ分散できる新機能「Neo4j Fabric」も導入した。

 セキュリティも強化し、スキーマベースのデータセキュリティモデルを導入した。クラスタ/サーバー/グラフコンポーネントに対するアクセス制限などを行えるもので、役割ベースのアクセスコントロールやデータベースレベルのアクセスでのACESSコマンドなどの特徴を備える。クラスタ上で一貫したセキュリティルールを適用でき、設定を同期できる。

 このほかにも性能向上をはじめ多数の機能が加わっている。Neo4j Graph Database 4のコミュニティ版は、Neo4jのWebより入手できる。

米Neo4j
https://neo4j.com/