「PyPy 7.3」公開、x86 Linux向けには必要なライブラリがあらかじめリンクされたバイナリを提供

 高速なPython実行環境「PyPy」開発チームは12月24日、最新版となる「PyPy 7.3」公開を発表した。

 PyPyは標準のPython実行環境(CPython)とは別のPython実行環境。RPythonと呼ばれる言語で実装されているのが特徴で、JITコンパイラによる高速性、メモリ使用効率、スタックレスモードなどの特徴を持つ。

 PyPy 7.3は10月に公開したPyPy 7.2に続く最新版。Python 2.7.13と互換性のある「PyPy2.7」と、Python 3.6.9と互換性のある「PyPy3.6」の2つがリリースされている。

 本バージョンからは、x86系Linux向けに必要なバイナリがすべてリンクされたpypyバイナリが提供されるようになった。また、CFFI(C Foreign Function Interface)バックエンドがバージョン1.13.1となった。Cを使う場合はC拡張よりもCFFIの使用を推奨している。

 C++の自動バインディングジェネレーターのcppyyモジュールもアップデートされた(バージョン1.10.6)。テンプレート解決、enum処理などの強化が加わっており、C++コードのPython向けラッピングではcppyyを使うよう推奨している。

 このほかにもバグの修正などが加わっている。

PyPy
https://pypy.org/